ノートの端っこ、ひこうき雲

ひと夏の思い出、には留まらせたくない。

2019-08-11から1日間の記事一覧

Fantôme

生と死の狭間をたゆたっていくように、境界をぼかしていくグラデーションのような陽射しの夏の日、迎え火のようにゆらゆらと揺れる街燈が墓標のごとく並ぶ午前3時。生き抜いた蝉の残骸が散らばっていて、蜃気楼に近い生命のうねりが押し寄せてくる。 半袖の…