ノートの端っこ、ひこうき雲

ひと夏の思い出、には留まらせたくない。

サクリファイス

小一で苗字が変わった友人を「魔法みたい」と形容したこと

教室は缶が似合うよこぼしてもハッピーだもん不合理ハッピー

昼休みカップ麺ばかり食っていた奴を本気で羨んでたこと

自由とは辛いものだと小三に教える夏の自由研究

書写の日に休むと休んだ証明がしばらく残る 僕だけ「希望」

廊下には残酷色の夕方が四角く注ぐ6月がある

シンプルな希望があった 点数や午前終わりの水曜日とか

教室の隅で泣いてた人よりも静かに消えた真ん中の人

楽譜からはみ出た音符に急かされる ヤケクソ気味に夕陽が帰る

日曜にチャリを飛ばした イオンへの道はやたらとまっすぐだった

正しさでマークシートを塗り潰す ※別解は数年後を参照

さよならと言った最後の時よりも最後らしかったねじゃあまたね