ノートの端っこ、ひこうき雲

ひと夏の思い出、には留まらせたくない。

まっすぐに傷

スクロール 明滅してる起業家の刃渡り5kmの顔

新聞の裏で刺された血塗れの誰かは〈誰か〉であり続ける

やさしさは他人の定規の上に立つ ミリ単位でも調整できる

5番線 黄色い線の内側でたまたま立っていただけと言う

もう二度とオーダーメイドの憂鬱に触るな 気安く脱がせてくれるな

出来立てのストーリーラインを披露してやるから100万さっさとよこせ

星空を除光液で塗りつぶす 生きてる意味もここでは不問

知らないよ知らない街の知らない子の瞳に映っている不貞

自己と他者 定規の線で分け続け浮かび上がる夜空の星座

ドーナツの真ん中みたい 永遠と誰かのために怒っているひと

あったかい大陸だけに降る雪のように気軽な場違いであれ

地球ごと背負って考え込まないで明日の鍋の味を決めてよ