まっすぐに傷
スクロール 明滅してる起業家の刃渡り5kmの顔
新聞の裏で刺された血塗れの誰かは〈誰か〉であり続ける
やさしさは他人の定規の上に立つ ミリ単位でも調整できる
5番線 黄色い線の内側でたまたま立っていただけと言う
もう二度とオーダーメイドの憂鬱に触るな 気安く脱がせてくれるな
出来立てのストーリーラインを披露してやるから100万さっさとよこせ
星空を除光液で塗りつぶす 生きてる意味もここでは不問
知らないよ知らない街の知らない子の瞳に映っている不貞
自己と他者 定規の線で分け続け浮かび上がる夜空の星座
ドーナツの真ん中みたい 永遠と誰かのために怒っているひと
あったかい大陸だけに降る雪のように気軽な場違いであれ
地球ごと背負って考え込まないで明日の鍋の味を決めてよ