ノートの端っこ、ひこうき雲

ひと夏の思い出、には留まらせたくない。

青春18きっぷ2018夏 東北絶景の旅④ 〜奇跡の邂逅〜

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青春18きっぷで東北の絶景を巡る旅 パート4。

前回の内容はこちら。

シリーズ一回目はこちら。

 

前回のあらすじ

日本一美しいローカル線、JR只見線の絶景に圧倒。夜道を徘徊。

 

 

二日目

昨日の教訓を踏まえて

f:id:SouthernWine29:20180909091936j:imageおはようございます。

朝の会津若松駅を歩いているわけだが、今日のプランは割とノープラン。というか最初は宮城を経由して山形まで行こうと思ってたのだが、昨日の乃木坂事変を踏まえるともう少し余裕あるプランにした方が吉と考え、宮城をプラプラと旅することにした。何せ今日も乃木坂のライブがあるので巻き込まれる可能性がある。

というわけで、とりあえず仙台に向かう。f:id:SouthernWine29:20180909092826j:image地味に4時間かかるのだが、もう青春18きっぷで感覚が麻痺しているので「4時間くらい余裕っしょ」という危険思考になり、郡山までの電車に飛び乗る。

これは昨日も乗った電車なため、寝不足を解消するためにクロスシートダンディーなおじさまと一緒に爆睡してたら郡山に到着。

郡山から発車する電車で今日のプランを練っていると、あっという間にf:id:SouthernWine29:20180909093550j:image福島駅到着。

ここから仙台に向かう予定だったが、目的地へのアクセスを考慮してその一駅前の長町で下車。f:id:SouthernWine29:20180909093640j:image記述はガンガン飛ばしているが、実際はここまでで4時間かかっている。

 

今日向かおうとしている場所は秋保大滝(あきうおおたき)である。秋保大滝は幅6m、高さ55mの大滝で、日光の華厳の滝、熊野の那智の滝に並ぶ日本三名瀑の一つ。近くには秋保温泉という温泉があり、やっぱり僕は旅の醍醐味は温泉だと思っているので、ここに行こうと当日決めた。

この判断が後に奇跡を呼ぶことになる。

秋保大滝や秋保温泉は仙台の西南西にあり、バスで行くのが一番楽だが片道1000円以上かかる。18きっぷに慣れているととても高値に感じるがまあ仕方ない。ついに18きっぷの旅で電車以外の乗り物が登場する。

 

やる気のない昼ご飯

秋保大滝行きのバスまで少し時間があったので、長町駅周辺で昼ご飯を食べることに。しかしどこかでドッシリ座りながらご飯を食べられるほどではない微妙な時間だったので迷う。

ふと長町駅周辺を見回すとあるものが視界に入った。

 

 

 

 

 

 

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IKEA

 

 

 

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IKEAは家具屋さんだが簡単な軽食もお手頃価格で食べられる。そのことを思い出した僕は何故かはるばる宮城県IKEAでチキンだけを注文し、ひとりで喰らった。日曜日なので店内は家族連ればかり。間違いなくこの一人旅で最も孤独を感じた瞬間であった。

 

おいしいチキンを食べてバスに乗車。長町駅前はIKEAをはじめ、ららぽーとの仲間みたいな大型ショッピングモールやファミレスが並んでいて、すごく地元っぽさを感じた。IKEAららぽーとがあるのって僕の母校周辺を思い出すんですよね。

 

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バスに揺られていると周りの景色も変わってきた。相変わらずの雨模様だが、白くのびる霧が絵の具のように山の稜線をぼかしている景色は個人的に好きだ。

秋保大滝は終点なのでバスに一時間ほど揺れていると乗客の数も減ってくる。最終的にバスには僕とカップル二組だけが残った。なんだ、いじめか。

 

 

秋保大滝の滝壺に向かう。

f:id:SouthernWine29:20180910164111j:image秋保大滝に到着。カップル2組と僕はバスを降りる。生憎の雨模様だが散策できないほど強いわけではない。看板に従って山の中へ入っていく。

f:id:SouthernWine29:20180910165820j:image映画のワンシーンにでも出てきそうな森。この先にどんな風景が広がっているのか心を躍らせる。

看板の案内は滝を上から見られる場所と滝壺までの二手に分かれる。まずは滝見スポットに向かう。

f:id:SouthernWine29:20180910170203j:image見えた。

上から見るだけでもかなり大きい滝だと分かる。自然の弾けるような滝の音が心地良い。

f:id:SouthernWine29:20180910170346j:image別アングル。下に見える滝壺まで降りていくと思うと少しドキドキする。

 

滝壺までの道は割と険しく、久しぶりに体力を削られるようなものだった。看板に従って歩いているとまず僕を出迎えてくれたのは、

 

f:id:SouthernWine29:20180910170628j:image倒木。

 

先日の台風の影響だろうか、思い切り道を塞ぐ形で木が倒れている。これは先に進んでも大丈夫なものかなあと立ち往生していると、後ろからいかにもアウトドア系だと思われる髪の短いお兄さんが一人で歩いてきた。

「これ、進んでいいやつですかね?」お兄さんは僕に話しかけてきた。ホテルのチェックアウトぶりに生身の人間と会話をした気がする。「どうなんでしょうねこれ」と僕は答える。

「まあとりあえず行ってみましょう」お兄さんは颯爽と歩き出す。

 

僕と似たような状況の人が一緒に滝壺に向かってくれるのは有り難い。山の中で遭難しても二人なら何とかなる気がする。f:id:SouthernWine29:20180910171028j:image我々は軽く雑談をしながら山を降りていく。お兄さんは僕の前をひょいひょいと歩いていくが、舗装されていない道も多く階段は割と急な箇所があるので、正直僕は体育会系のお兄さんについていくので精一杯だった。

お兄さんは一昨年社会人になって普段は東京で働いているらしい。今日は一人旅ではなくご家族を連れてきたらしいのだが、秋保大滝に行きたいと言った張本人が「滝壺はいいや」と匙を投げたため、仕方なく一人で滝壺に向かっていた途中に僕と遭遇したと言う。

 

f:id:SouthernWine29:20180910171624j:image山道を歩いていると車道に出た。

青春18きっぷで旅をするのは憧れる」とお兄さん。大学時代は国内よりも海外を多く旅行していたらしい。この頼りになる雰囲気は海外旅行の経験の豊富さから来ているのだろう。海外に行ったことがないが今度の春休みにフランスに行こうと思っていると僕が話すと、自身の海外旅行の経験を教えてくれた。

ノープランでヨーロッパ諸国を巡る旅を敢行したらしい。宿もその場で訪ねるため、一歩間違えると野宿の危険もあったというなかなかデンジャラスな旅だ。そして一番鮮烈な思い出も語ってくれた。フランスを歩いている時、自分の目の前で車が爆発したらしい。もしあと少し前を歩いていたら大火傷をしていた。テロではなく車側に不備があったが故の爆発らしいが、臆病な僕はフランス旅行は考え直そうかなと思った。

 

 

滝壺到着。そして…?

f:id:SouthernWine29:20180910172415j:imageそんなこんなしているうちにまた山道に入る。滝壺まであと少し。滝の音が少しずつ近づいてくる。

 

そして、

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到着〜!

 

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近くで見ると迫力が段違いである。マイナスイオンに包まれているようでとても気持ちがいい。水飛沫が僕のメガネやスマホを容赦なく濡らす。この写真、結構苦労して撮っています。

f:id:SouthernWine29:20180910200210j:image足元は岩が重なっているだけなのでバランスをとりながら移動しないといけない。

写真や動画を時間をかけて撮っていたら、お先に失礼しますと言ってお兄さんは去って行った。僕一人だったらこの滝壺まで来る勇気が出なかったかもしれません。この場を借りて、ありがとうございました。

 

一人で滝壺に立っていると、改めて自然の雄大さと自らのちっぽけさに気付かされる。都会の喧騒に疲れたらここにすぐ飛んでいけたらいいのになと思った。

 

あまり写真を撮るとスマホがびしょ濡れになるので(雨も降っていて結構状況はカオスです)、写真も程々にして僕も来た道を引き返した。f:id:SouthernWine29:20180910201429j:image

 

 

先程の倒木を抜けると古民家みたいなカフェがある。秋保温泉に行くバスまでまだ少し時間があったので、そのカフェに入ろうかなと考えながら倒木を乗り越え歩いていたら、ちょうどそのカフェの前に4人組の若者がいた。

僕以外にもここに来る若者がいるんだなあと思いながら近づいてみると、その中の1人がやけに僕の高校時代の友達に似てる風貌だった。

似ている人もいるもんだなあと思ったが、その隣も別の友達によく似ていた。「えぇ?そんなことある?」と思ったのも束の間、

 

 

 

 

 

 

 

カフェの前にいたのは僕の友達本人だった。

 

 

 

 

 

 

ええええええええええ

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なんと、何も示し合わせていない高校時代の友達と東北の山の中で出くわすという奇跡が起きた。

 

 

 

 

 

そんなこと、ある???

 

 

 

 

 

次回、最終回へ続きます。