ノートの端っこ、ひこうき雲

ひと夏の思い出、には留まらせたくない。

生き方について

「社会不適合者」

新しい文章を書くことが出来なくなっていた。その理由は、近頃の急速な社会変動の中で、安易に言葉を書き連ねることが出来なくなっていたからというのと、ちょうどこの記事が私の書いた文章の100本目だからである。100本目に相応しいものを書こうという気概…

高台からの強い言葉

人は、基本的に自分の経験から語ることしかできない。 そしてその経験が、自分が立っている足場が、どれくらい高いところにあるかを自覚することはとても難しい。 高いところにいると、自分の経験からこしらえた方程式を押し通しやすい。そのこと自体は誰し…

書くことは呼吸、だけど聞くことも呼吸

何か嫌なことがあったときに自分の気持ちをありのままに書いてみると、スッと気持ちが落ち着くときがある。 「言語化」による癒しの効果というのは絶大で、今まで自分が抱いていた気持ちがスルスルと言葉に変わっていくとき、ドンピシャの味のミックスジュー…

今、その痛みは自分だけのもの

夕立が降った後の、街を丸ごと洗った匂いが満ち始める時間。日常の生活においてもそういった時間があるように思う。雨が全てを拭い去り舞い上がった空気の粒が光と輪郭を伴って空の中で大きく弾けるとき、頬には清新な風が吹きつける。まるで街全体に風穴を…

夜間移動と実況中継

個人的に考え事をするのに一番最適なタイミングは、深夜の照明が落とされた交通機関の中である。つまり夜行バスや飛行機が一番良い。比較的どこでも寝られる体質の私は、寝ている間に連れて帰ってくれる上に価格が安い夜行バスという移動手段を重宝している…

生きがいと死にがい

「なんとなく死にたくなる」という感覚は、6月や梅雨時期にギラギラしている人以外誰もが経験しているものだと思う。「からあげ食べたいかも!コンビニに寄ろっかなー」くらいの感覚で「ちょっと死んでみようかな」って気持ちを抱くということが描かれた漫画…

あなたみたいになりたかった

自分の人生にストーリーを見出せる人 幸せを不特定多数に撒き散らしても平気でいられる人 大切な人との大切な瞬間を、ずっと野ざらしで保存しておく人 6月にギラギラしている人 自分の成功体験を金に替える人 なるったけ他人に依存できる人 自分の人生を実況…

二人称

明日になれば くだらぬことも いまのぼくにとっては、ひどく つらく思えたりで あなたの中にある清らかな心も たまには ぼくみたいなことを思うでしょうか いま、ここにあるすべては 涙の雨がさらっていった あなたにはもうあえないけれど いつまでも ここで…

君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる

いい言葉だなと印象に残る基準として一つ考えられるのが、「逆」なことである。 前にスピッツの「8823」について書いた時も「君を不幸にできるのは宇宙でただ一人だけ」というフレーズの破壊力を紹介した。「普通」なら幸福とか幸せとか書くところを不幸って…

それでも真面目で居続ける5月病患者へ

僕は筋金入りの真面目な人間である。 「僕は○○○である」の空欄に迷わず「真面目」の三文字を書き入れるだろう。 大学の講義をサボったことはない。病欠か忌引で休んだ以外は全ての講義に出席している。割と教員の要求していることに対応するのが得意だから、…

僕たちの秘密のことば重ねてさ、そして二人の辞書を編もうね

その二人でしか通じない言葉は、とても素敵だと思う。 誰も理解できないような言葉を交わして、街の隅っこで小さく笑っているような二人はとても良い。これこそがロマンチックだと思う。場所は夜景の映えるレストランでも、どこにでもあるチェーン店でも、公…

カウンターアイデンティティ

平成という時代が終わり、新しい令和という時代を迎えようとしている。元号が変わるだけのことかもしれないが、もちろん人生で初めてのことなのですごくワクワクしてしまう。 平成という時代を振り返るほど平成を生きたわけじゃないのだけど、平成に生まれて…

大学という箱庭

大学3年生になった今、入学当時のことを思い出す。2年前、何もかもが一新された環境におかれた私は、半ばトランス状態に陥っていた。配られるビラの嵐、品もへったくれもない強引な勧誘、すべてが新しく出会う人ばかりで情報量の多いイベントの数々。どこま…

生きているだけで

電子機器に弱い母親のスマホの写真をパソコンに取り込んでいたとき、パソコンに残っている2001年からの写真を見返していた。 アルバムに大量の写真が残っている兄とは違って、次男は残される写真が少なくなりがちで、時代の流れもあって僕の写真は主にデジタ…

普通であることと特別ハラスメントについて

人と違うことをするのが是という風潮がある。 周りに例が見られないことをやり遂げるのは労力が必要だし、やらないよりも何かをやった方が得るものが大きいということも分かる。応援されるものでもある。 でも別にそれは偉いことではない。ましてや人を見下…

スペード3

何かいい考えはないか、と言われて即座に提案できた試しがない。だから口頭での発表が苦手だし文面での回答が得意だ。 完璧主義なのだろうか。自分が納得できる結論に至るまで、絶対に未完成のものをはいどうぞって提供することができない。 いや、でも手を…

バウムクーヘン

いや、俺はそう思わないけどな。うーん、そうかなー。なんかズレてる気がするな。えー?それは何か違くない? もうこの画面閉じたくなりませんか?俺はなる。気分が悪くなったらいつでも退室してくださいね。 政治に物申しとかしないタチだけど、これだけは…

主人公

謙虚でありたいと思っている。 というか、謙虚でいれる自分が好きだから、謙虚でありたい。 自分で言うのも何だが、私は聞き分けのいい子どもだった。 怒鳴られること、憎まれることはエネルギーの無駄、せめて自分が長く居る場所は居心地の良いものにしよう…